橋爪もも「本音とは醜くも尊い」

2019年10月12日

どうしようか少し悩んだのですが…
前作の「夜道」も書いたので…今回も少しだけ感想というか、感じたことというか…書いてみようかなと思います。

少し脱線するけど、このアルバムのジャケットとタイトルが発表になって…そのタイトルをもじった大喜利企画みたいなのをやってて…
そこに「本音の苦言とは打算を含んだ称賛よりも尊い」…だったと思うけど(^-^;
企画終わった後、ツイート消しちゃったので(笑)
を投稿しました…。
結果発表で…本人が拾い上げてましたが…。

解説?聞いてたら、表現が苦言する相手に向けてのものになっているので解釈としては正しいけれど、意図したのはそれだけではなく…。

好きじゃないものは好きじゃないし、ダメだったものはダメだったって意見、感想も応援してる人の成長過程で大切なものだと思う。
もちろん、それがすべて正しい意見ではないだろうし、あえて悪意を持ってそういう意見をいう事も違うけれど。

何をやってもよかったよ、全然問題ないよ…むしろ貴重だったよ…。
そんな感想をSNS上で見かけたことがあって…
もちろんそれで救われることもあるだろうけど、明らかに本人的にダメだと感じたであろうものを、それもよかったよ…は表現者には失礼かも…って思うので。
明らかにダメだったものをダメだったよって追い打ちかけるように指摘するのもまた違うかもだけど、それを褒めるのはもっと違うかな?と。

まぁ…普通のファンとは考え方も視点も違うのかな(^-^;
でも、それはいろいろ仕方のないことで…。
ただ、そろそろもうそういうの本当に止めないとな…
とも思いつつ…。

大勢ある中のひとつの感想、意見として・・・出来るだけ「本音」で書こうと思います。

前置き、長すぎ…(笑)

前回の「夜道」もピックアップして書いたので…今回もそんな感じにしようかと思います。

やはりいいなぁって再確認できたのは「内包された女の子」「公然の秘密」「今更」の3曲…。

「内包された女の子」は橋爪ももの書く曲のタイプの中でものすごく好きな感じのメロディだったり雰囲気で…「小説家」とかと一緒に…って前回書きましたが。
今回のアレンジもものすごく自然にしっくりはまってて歌の世界がアコースティックより広がってました。
歌詞はあんまりしっかり聞きこんでなかったんですが…
歌詞カード読んで考えてたら…なんか、設定変えて聴いたときに自分がものすごく主人公と重なった感じがします。
立場上言えない本音、押し通すべきではないと思う本音があって…最後までそれを貫いて今の状態があるような…。
貫き通せてないところもあるけど…それは今後改めていかないといけないよな…などとも思う。
あ、変えた設定は恋愛関係の設定ではないですよ…。
全くそういう要素が含まれてないわけではないかも…だけど…(^-^;(笑)

「公然の秘密」これは初めて、橋爪もものライブを観た時…
もう4年も前になりますが、その時に聞いてちょっと衝撃を受けた曲。「今は猫」とこの曲が強烈に印象に残ってて気になる存在のアーティストになりました…。
もっと琴とか入った和テイストなロックになるのかな?と思ってましたが、ちょっと違う…けど、人間椅子っぽいので…和テイストなのかな?
こういうアレンジ聴くと…やっぱり多少厳しくても今後はオケにギター重ねるとかで、出来るだけバンドサウンドに近い方法でのライブをしてほしい気はするなぁ…と。
生楽器重ねるだけでカラオケ感は相当薄れるし…。
バンドだってシンセいない場合に打ち込みで同期でやりますしね…。

「今更」この曲は初めて聴いたときに勝手に少し自分を重ねて半泣きになりました(笑)
感情豊かに歌うから余計に引き込まれるのかもなぁ…と。
今回、音源で聴きながら涙腺崩壊しました(笑)

元々知ってた曲の感想が以上かな…。

リードトラックの「バレリーナ」はアップテンポでサビの繰り返しも残ってキャッチーなところもあるかな?と…
歌詞がやはり独特の世界だけど。
初めて何かの機会で聴いたときに…イエモンの吉井和哉さんがクネクネ踊りながら妖艶に歌ってる姿のイメージが頭の中に浮かびました。イエモン自体詳しくなくって…だからこそ勝手に浮かんだイメージなのかもですが…ルーツの影響が滲み出てるのかもしれないですね…。

で、次はかなりネガティブな感想というか意見。
「願い」はやっぱり大切な曲だったのもあるだろうし、初のフルアルバムだし、デビューシングルだし…後悔がテーマにあるからってのもあるのでしょうが…入れて欲しくなかった。
殆どのファンはこの曲好きなんでしょうね…。
いい曲だと思うんでしょうね…。
でも、普段、曲に先入観を持たずに聞いて欲しいと言ってる割にはこの曲には「文庫Xの歌」って先入観を刷り込まれてる。
そこに対する考え方はいろいろだろうけど…。
でも個人的には一番嫌いな手法なので拒絶感があるのも事実。
勿論、曲を作る上で本を読んで感銘を受けて作るってのは多々ある。だから後々エピソードとしてそういう曲だったっていうので話にあがるのは全然いいんだけど…。
リリースされたころにライブを観に行ってこの曲歌ってるの観たけど…いちいち細かく説明してから歌ってたからか…
いつもみたいに引き込まれることは最後までなかったし…
なんか借り物の歌のような感じがしなくもなかった…。
まぁ只、ある意味これは自分特有の環境だったり経験だったりから来る感想ではあると思いますが…。
それは以前、ほんの少しの間、ブログに書いてたことありますが、消しましたし、今回はそこまで書きません。
ネガティブな事書いて自分になんの得があるか?っていったら何にもないんだけど…むしろ損するかもだけど(^-^;
そういう先入観がなかったら、素直にいい曲だなぁって思えてたかもしれない…。仮にそう思えたとしても、それまでにはまだまだ時間がかかるかな…。
とにかくそんな思いもあるので、「文庫Xの歌」として出したシングルで完結させて欲しかったかな…。
封印してほしいとかまでは勿論言わないけどね…。
これも勝手な感想、考え、本音。

もう1曲テイスト的に違うのですが「自己愛性障害」
これはとある理由で先入観が拭えない曲でもあり…
いろいろ想像を巡らせてしまいます(^-^;
曲は確かにカッコいいとは思いますが…
これよりも「最愛の敵」を音源化して欲しかったかなぁ…と。

長くなってますが、もう少し…
歌詞とか全体的に何となくぼんやり感じたこと。
「負の感情を紡いでいる」とはいうものの…感情はネガティブだけど、思考はポジティブなんじゃないかな?って思います。
橋爪もも自身がきっと。ネガティブに考えてしまうって発言とかもあるけど…そういうところは強いにしても、もっと深いところではポジティブなのかも…。
なので、ついついネガティブな発言とか愚痴とかいろいろこぼしてしまうけど、根底的にポジティブな思考を持ってる人や、ポジティブになろうとしている人にはものすごくはまるのかもしれない。
そういう人に寄り添ったり、背中をさすったり(どこかのインタビューで読んだけど)っていう曲たちになってるのかもなぁ…って思います。

「どんな明るい光の中にも少しばかりの闇があるし、どんなに真っ暗な闇の中にも少しばかりの光は見える。」
そんな風に考えているのかもしれないなぁ…なんてのも思います。
もしそうだとしたら、それってポジティブだと思う。

長くなりました…。
勝手な想像を張り巡らしたり、かなりネガティブな意見
書いたりもしましたが、最終的にはものすごくいいアルバムだと思います。
日本語を大切にしたほの暗いロック好きにはおすすめです。