Frekul(フリクル)の「カラオケ配信サービス」は手っ取り早くカラオケ配信出来るサービスか?

2022年6月25日

少し前にTwitter見てたらフォロワーさんの”ふぁぼ”かリツートで流れて来ていて、このサービスを見かけて何となくモヤモヤ感を感じたので、なんか記事にしたいなぁと思いつつ…誤解を与える感じになってもあれだし…って思ってたけど、少し思う事を書いてみようと思います。
いつものように、あくまでも個人的感想です(^-^;

基本的にはしっかりしてると思う

まずは最初に…ざっくり仕組みとか著作権契約書のサンプルがアップされていたのでみてみた。
これまでもカラオケ配信代行サービスはあったみたいだし、そこにカラオケ印税が入らない状態の人は入るようにした・・・って感じのよう。

勿論ちゃんとした会社が作った仕組みでエクシング(JOYSOUNDの会社)と以前から”うたスキ ミュージックポスト”代行サービスでパートナーのような感じで取り組んでいるみたいだし。
目の付け所とかビジネスとしてのシステムづくりとか、上手いなぁって思います、これは正直に。

更に言えば一部著作権隣接権を音楽出版社としての立場になるワールドスケープさんに譲渡するわけだけど、作家への分配率も良心的な感じもします(笑)
現状見たところ音楽出版社として3割の取り分っぽい…。

なので、先にタイトルの結論書いちゃうと、手っ取り早いシステムだと思う。
カラオケの制作自体に手間暇かけず、アップロードした作品の管理に手間暇かけず…で印税をもらいたいっていう人たちには、きっとオススメだと思います。

・・・終わっちゃった?(笑)

手間暇かけたくないならが前提

さて、モヤモヤ感というか…手間暇かけたくいないならが前提っていうのは…

ちゃんとサービスのページに注釈として書いていますし、以前からあったサービスの進化系ということからもわかると思うんですが、カラオケと言ってもJOYSOUNDの”うたスキ ミュージックポスト”を利用したサービスであるっていうことがまずは一番大きいかな…と。

これは、ユーザーがカラオケを自分でアップロードできるサービスで、自分も利用してる。


この仕組みでは自分で素材を用意して、うたスキのアカウントがあれば曲数制限とかもあるけど、自分でアップロード出来る。そして著作権管理楽曲は楽曲コードを登録すれば契約している音楽出版社経由で印税が入って来ます。

ちょっとモヤモヤするところはこの部分…。
楽曲のカラオケを作るための素材は自分で用意するのは、この「カラオケ配信サービス」も同じで、歌入り音源と歌無し音源、歌詞のテキストデータを自分で用意しなきゃダメってところ。
ちゃんと調べてないけど、他にも”うたスキ”の代行サービスはあると思うんですが、どこも同じだと思うのでここが特におかしいわけではないと思います(^-^)
なので、そこの手間(になるのかわかりませんが…)はかかる(笑)

これは細かいニュアンスみたいなものなんですが…カラオケってJOYSOUNDだけじゃないし、カラオケに間違いないけど、機種は”うたスキ ミュージックポスト”の楽しめるものに限られてる。勿論、大体のこういうサービスを利用する人たちが歌いにいくところは導入されてる機種だと思うので、大した問題なわけではないだろうけど(笑)
でも、カラオケっていうならDAMだってあるし…もっと言えば、30万以上するとは思うんだけど…有料でJOYSOUNDのカラオケの本筋のラインナップに導入する仕組みだってなくはない…はず。
ざっくりですけどね…。
なので”うたスキ ミュージックポスト配信サービス”ってするべき(笑)
(まぁ、どんなサービスにも注釈はあるし、制限や制約はあるし、書いてないわけではないので問題はない:笑)

ホントのモヤモヤ感の部分

登録手数料っていうのは代行サービスだから人件費の問題もあるだろうし勿論あってしかるべきなんだけど…個人的に思うのはワールドスケープさんが出版を預かるタイプのほうの料金が高いのはなんでだろう?

現状、印税支払いありのプランが19000円、印税受け取りなしのプランが14000円…で、既に著作権管理団体に信託している方は19000円プランは申し込めません…っていうのはそりゃ二重契約になっちゃうから契約出来ないわけで…さっきの自分で作品コードを登録すれば印税入ってくるって部分と同じで既に契約している音楽出版社経由で印税が入ってくるし。
もしJASRACと直接信託契約してるならJASRACから手数料引いた残りの10割入って来ます。
(ある程度の契約を結ぶための条件はあるけど、今のところ個人で契約出来るのはJASRACだけです。)
あとはカラオケに入れば印税いらない…って人も14000円のほうなのかな…。

で、音楽出版社と著作権譲渡契約を結ぶのに基本的にお金はかかりません。
なのになんで、その契約を結ぶか結ばないかで料金が変わってくるのか?

さっき印税の分配についても良心的って書いたけど…全くワールドスケープさんの取り分がないわけではない。
契約の中身でざっくりいうと、カラオケ印税が発生して、NexToneが手数料を引いて10000円になりました、そのうち7000円を登録した作家さん(アーティスト)で3000円をワールドスケープさんってことで間違いないと思う。
ここで全部作家さんに行くっていうことなら(そんな契約が出来るのかは知りませんが…分配率として契約で設定出来るなら不可能ではないと思う・・・)最初に出版登録手数料みたいなものとして明記して印税無しより上積みがあるっていうなら、なんとなくそうなのかなぁとも思うけど…。
正直、そういう疑問はわきます。

そしてまぁ、誤解している部分もあるんだとは思いますが…この会社の社長さんは以前こんなブログで少し話題になった方です。

わざと攻撃的なタイトルで書いたりしてるみたいだし、もちろん今回のカラオケ配信の仕組みの趣旨とは違うんですけど…なんか、上手く書けないので書きませんけど…この記事を読んでるからこそ、なんとなくモヤモヤするところがあるというか…今回の仕組みは既存の仕組みを組み合わせてうまく商売してるなぁって感じたので…。
決しておかしなことをしてるわけでもないし、勝手に自分がモヤモヤしてるだけです…。

この話は、結局、ライブハウスに出てるプロ目指してるバンドたちしっかりしろよ、ライブハウスもしっかりしろよって話なんだと思いますが…。

だから手間暇かけてみるのもどうだろう

この「カラオケ配信サービス」がどういうユーザーをメインターゲットにしているのか…ってのもあるんですけどね(^-^;

さっきも書いたけど、JOYSOUNDの”うたスキ ミュージックポスト”は自分で素材を用意して、自分で無料でカラオケアップロードできるサービスです。
そして、音楽出版社との契約も無料で出来ます。契約料とられるって話を聞いたことはないような…。
必ず契約してもらえるか?どことすればいいのか?プロモーションはしてくれるのか?とか色々ありますけど…
例えばJOYSOUNDの会社エクシングにも音楽出版社がありますし…。

ひとつだけ、音楽出版社との契約であれば、配信サービスをしているAVEXさんが運営しているBIG UP!というアーティストやリスナー向けのサービスに無料で会員登録をすれば、音楽著作権登録っていうサービスがあります。自分はそこで契約してもらいました。最初はあんまり詳しい説明書きがなかったのですが、今はまずは説明書きがあって、それに同意できれば申請に入るって感じですが…。全部が契約できるわけでもないようなことも書かれていましたが…。

その際には一部著作隣接権譲渡ではなく、基本全部になりますが…。
演奏権はJASRACしか扱ってないのでそこだけJASRACで後はNexToneの管理になります。
本気で活動して音楽で成功したいという立ち位置だとしたら、全部預けるっていうことのデメリットってそんなにあるのかな?っていう感じはします…実は。

例えば、コピーバンドでライブハウスに出演した時、出演バンドは演奏した曲の使用料…自分たちで支払ってますか?っていう…。
ほとんどの場合ライブハウスが払ってます。

一番ネックになるのはCDを自主製作で発売する時かな…。
その際には著作権管理団体に申請手続きして使用料を払わないといけないけど…。払った分のうち、手数料と音楽出版社の取り分引いて戻ってきますしね…理屈上。
ざっくりですけどね…。

配信の場合は、BIG UP!やTuneCore Japan、それこそフリクルでもそうだと思うんですけど…そういうサービスを通して配信ストアで販売する場合は作品コードを届ければOKだし…。
それ以外の自分たちのWebやその他のWebショップの場合はCDと同じように申請は要りますが。
あとは歌詞を勝手にWebに載せられないか…。許諾を得て使用料払って…ってなるはず(笑)

考え方の一つとして、さっきのコピーバンドとして活動してる時の事を考えるとわかりやすいかも。
全部勝手にやったらいけないだけで、コピーバンドがコピーした曲をCDで手売り出来ないことはない。勿論それなりにハードルがあって、コピー(カバー)した音源をCDに入れて販売する許諾を著作権譲渡されてる音楽出版社に得る。そして著作権管理団体に申請して許諾を得て使用料を支払う。
それらをクリアすれば、出来ないことはないし…メジャーにしてもインディーズにしても公式に発売されてるカバーアルバムっていうのはそういう手順を踏んでます(^-^)

あ、印税の分配に関しては・・・音楽出版社の取り分はもっと大きくって…7割も自分たちに入ってくることはまずはないです(^-^;
売れっ子になれば、交渉などでそれくらいになってくる可能性もあるかも…です。

結局サービスを選択するのは自分たちの考え次第

身も蓋もないというか…(^-^;
決して「カラオケ配信サービス」やめとけって話じゃなくって…いいシステムなのは間違いないと思うし、最初に書いたように出来るだけ手間をかけたくないならオススメだと思います。
軽い感じで「カラオケ入れてもらって歌いたい」…くらいなら、間違いなく最適だと思う。それに印税も入ってくるんだし。

でも、色々知らずに飛びつくのではなく、選択肢の一つとして考えたほうがいいと思うし、カラオケに入ったからって言って…そんなに知らない人に歌ってもらえるのかな?っていうところもあって…結局、曲を知ってもらって歌ってもらって…っていう努力はまず自分たちがしないとダメですからね。
そこの部分でさっきのブログを思い出してなんかモヤモヤした感じというか…。解釈の間違いがあるかもですし、勝手な感覚ではあるんですけどね(^-^;

そして自分たちでやることで色んな権利の勉強も出来たりするので、それは後々自分たちのためになると思うし。

なので、結局サービスを選択するのは自分たちの考え次第です(笑)
どんなサービスでもそうですしね(^-^;

最後に

ひとつだけ本当の疑問・・・これは自分の勉強不足、調査不足なんだろうけど…。
仮にこのサービスで一部権利を譲渡した曲が何かのきっかけでどっかのレーベルから発売されることになった場合はどうなるんだろう?
追加条項や分配率の変更とかの契約か覚書みたいなものを結ぶのかな?
結局、サービスに対する興味とジェラシーなわけですね、これって(笑)