オーディオをMIDI化するブラグイン「Dodo MIDI」を少し検証してみた。VARI AUDIOとMelodyneも併せて。
TwitterのTLで流れてくるDTM関連の情報で…
【無料】オーディオを検出、MIDIに変換するプラグイン「Dodo MIDI」が無償配布中
≪AZU Soundworks≫ @AZU0000より#超D無料情報https://t.co/4Meg6PfEUv— 超DTM速報 (@superdtmbot) February 27, 2022
と流れてきて…面白いかな?とか思いつつ…ダウンロードしてみました。
中々な酷評(?)をしているようなツイートも見かけつつ…無料だしなぁ…とか思って、自分なりに検証してみました。
高価なプラグインでも使い方次第では意味なかったりもしますし…どういう用途なら使えるかっていうのもあるかもですし…。
ということで、画像と書き出した音声を利用してみます(笑)
まずは結論的なものから
【出来ること…】
オーディオトラックを使ってシンセを鳴らす(そのためのプラグインですよね:汗)
そのシンセのトラックをMIDI録音することでMIDIノート化もできる。
もちろんMIDIノート化してからそれを編集できる。
【出来ないこと】
リアルタイムでオーディオトラックを介してシンセを鳴らすことは無理な感じ。
【特徴と注意点みたいなもの】
鳴らすシンセのピッチベンドレンジを24に設定しないとダメ。
MIDI化したときにかなり細かくピッチベンドのオートメーションが書き込まれています。
ってことで…簡単に箇条書き。
検証というほどのものでもないかもですが…とりあえず以下、やっていきます。
Dodo MIDIの設定
配布先のHPでCubaseで使用する方法の動画を見て一番シンプルな設定の仕方を調べてみました。
手順は
①オーディオトラックのインサートにDodo MIDIを差し込む。
②鳴らすシンセのトラックのインサートにDodo MIDIを差し込み、Masterのチェックを外す。
さらに入力ソースを音声トラックにさしたDodo MIDIにする。
シンセのピッチベンドレンジを24にする。
シンセに詳しくないのですが…フリーのシンセVSTのSynth1だとわかりやすいので、これでやってみました。
Cubase12だとPrologueがデフォルトで使えないみたいですが…それ以前であれば使えると思うので…その際は以下の画像の設定で行けました。
設定はとりあえずこれだけで使えるようになったはず…。
次に実際の鳴り方などを…
今回用意した音声トラックはこちら↓歌詞も入れて歌ったボーカルトラックです(^-^;
キーは鼻歌と同じ感じで思いつくままのキーです…。素っ裸のボーカル素材で恐縮ですが(^-^;
まずは…設定どおりにして再生してみたものがこちら↓
再生中ですが…音声トラックもSynth1のトラックもミュートしていないですが、Synth1のみが鳴りました。
この状態でトラックダウンしたら先ほどの素材、再生されたとおりに書き出されました。
次に…
Synth1のトラックを録音状態にして再生したらMIDI化できました。
そのMIDIノートはこんな感じ↓
微妙な感じですが…。ピッチベンドがかなり書き込まれています。
Synth1の設定を24にしたままでこのMIDIを鳴らしてみたのがこちら↓
先ほどの感じと大きく変わらないかなという印象…。そして元のメロディはそれなりに再現されているかなとも…。
画像を見る限りMIDIノートも確かに正確ではないのですが…それなりの原型みたいなのはあるので、鼻歌を歌ってMIDI化して修正する作業をすれば…使えなくもないような(^-^;
無料で利用できるということを考えれば…ですが。
ちなみにSynth1を立ち上げたときのピッチベンドの初期値は12になっているのですが…その設定で先ほどのMIDIノート化されたものを鳴らしたのはこちら↓
これはちょっと…ですね(^-^;
ただ、Dodo MIDIを利用するにはアカウントを作る必要もない感じですし…。
それよりも、単純にオーディオトラックを利用してシンセを鳴らすというそもそもの使い方でセンスがある人がうまく使うといいんじゃないかもしれない…というくらいの精度はあるかもです。
ただし…そのオーディオトラックの元のピッチとかで効果とかでも恐らく変わってきちゃうかもなので、そこは注意かな?とも。
VARI AUDIOとMelodyneでは…
さて…では、まず…今はCubase ArtistでもVARI AUDIOがあるのでそれでMIDI化してみました。
そのMIDIノートはこんな感じ↓
さすがにDodo MIDIよりは正確に近いけれども…少し判断がちがうかもっていうノートやピッチベンドがあります。
Synth1のピッチベンド設定は24のままで再生してみたのがこちら↓
そのSynth1のピッチベンド初期値である12で再生してみたのがこちら↓
やはり少しずれが大きくなってきてるような気がします。
VARI AUDIOの設定などによって変わってくるのかもですけども…初期設定のままMIDIに書き出したらこんな感じだったので…。精度的には微妙なところもあるような…。
そしてMelodyne 5 Assistantで書き出したらどうか?っていうことで…
そのMIDIノートです↓
やはり?一番正確かもしれない…けれでも、少しだけ違ったりしてるところも…
これを初期設定で鳴らしてみたのがこちら↓
3つの方法で書き出したMIDIノートは並べ(?)たらこんな感じ
濃い赤系のノートがDodo MIDI、青がVARI AUDIO、薄い赤系がMelodyneです。
オーディオをMIDI化して修正するという作業ではやはり一番Melodyneがいいのかもしれないです…。
これまで実際に試してきましたが…ちょっとした設定が違ったら結果も違うところもあるかもだし…実際、作ったファイルがどの設定なのかがごちゃごちゃになったところもあって再度やり直したら少し結果が違うものも正直ありました。ただそれはもしかしたらボーカルトラックがモノラルとステレオの違いのせいもあったかもですし…。ただ、それぞれの結果の違いとしてはそれほど比較の誤差はないかと思います。
結局…
最初にも書きましたが…使う人の使い方や設定の仕方、オーディオトラックの質の違いなんかでも変わってくるかもしれないので…用途次第では有意義に出来るような気もします。
Dodo MIDIに関してはオーディオトラックをMIDI化するための最善策ではないかと思いますが、そういう使い方であれば、設定や修正方法をうまく確立できれば、それなりに使えそうな気もしますし、楽器の一つとして使うという形であればアイディア次第で面白いものなのかなぁ…と思ったりです。
参考になったかどうかわかりませんが…自分的にはなったかな(^-^;(笑)
まぁ結論としてMelodyneの精度が際立ったという側面もありましたが(^-^;
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